スイカ

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ゴールデンウィークに日光に行った時のこと、道の駅で野菜や果物の種を売っている棚を見つけて、はやくんが「これかう!」と見つけたスイカの種。

大玉品種だし、家のプランターで育つのか?と思いつつ、意志は固かったので購入。

 

すぐに種をまき、間引きをして、毎日水をあげて。。。花が咲き、受粉をした。

 

そしてついに、実ができた!

 

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「わー、ほんとにできたね!大きくなるの楽しみだね」と、今朝一緒に見つけたはやくんと、大興奮。

そこまではよかったんだけど、「とる!」と言い出して。。。

 

出来ていた実は2つ。

ここまで頑張ったのに、取るの?今!?

と、中身はまだ美味しくないし、もう少し待ったらもっと甘くなるし、大きくなるし、と説明しても、不味くてもいい、とのこと。

 

はやくんは実が人一倍大好きで、とにかく道端で実を見つけると拾う。

だからきっと、小さなスイカを見たら、我慢できなくなったんだと思う。

 

「これも勉強だ、取ればいいじゃないか」

「あとできっと悲しむに違いない、ここで止めてあげないと」

「大きくなって食べた方が楽しい。それに、こういう時の我慢をちゃんと覚えて欲しい」

 

いろんな気持ちで、どう答えていいか、どう接したらいいか迷ってしまって、結局、取ったら大きくならないこと、赤くならないし今は美味しくないこと、これ以上実はできないことを説明して、取ることに。

 

もぎ取って、小さなスイカを手にしたはやくんは、にっこり。

なのに私はあまり素直には笑い返せなかった。

 

「ほんとはもう少し待った方が、美味しくなるからいいと思うんだけどなー」と。

でも、今までこうやってふてくされたことが何度もあって、反省しているので「まぁ、でも、取りたくなるよね。気になるもんね。お勉強だ。いいよいいよ、切ってみようね」と付け加えながら部屋へ戻る。

 

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切ってみると案の定、まだ赤くなかった。

少し舐めたり、かじってみるはやくん。

ただ思ったよりも甘みはあって、薄めのスイカといった感じ。

 

やっぱりがっかりした感は否めないけど、自分でやりたいと言ったことだからか、不満は口にしないはやくん。なんだかんだで、満足そうだ。

これははやくんの偉いところで、わかってて起きた悲しいことに対して、文句を言ったり泣き喚いたりしたことがない。

大人2人にえーっと言われたものだから、なんだか恥ずかしそうにしているようにも見えた。

それでもキラキラした目で一人にこにこしているのを見て、ああ今回もやっぱり私の対応は間違っていたと反省した。

 

後から思えば、止めた理由は、親のエゴでしかないじゃないか。

説明はして、でも快く小さなスイカの収穫を楽しめばよかったんだ。

 

こういう場面は急に現れて、急に選択を迫られる。自分の弱さや、ケチなところが、嫌な部分が、露わになる。

反省して、次に活かそうとしても、なかなか完璧にはいかない。

 

もっと懐の大きな人になりたい。

「わっはっは。いいよー、取ってみよう。どうなってるかな?」と、からっと言える人に。

そしてきっと子供は、小さなスイカを切って、自分で何か学ぶんだろう。

私が伝えても、たとえ伝えたことが事実であっても、子供はそこからは何も学び取れない。

 

子育てをしていると、自分自身を見つめているような気持ちになる。

私も成長しなきゃ。