仕事のこと

仕事が始まり、2週間ほど経ったころ。

 

「通訳の方も同席されるんですよね?でしたら大丈夫ですよ」

という会話をして、はっとした。

通訳?

そうか。私は、通訳になったんだ。

 

仕事の説明を受けた時に「通訳」という単語が出てこなかったから気づかなかったけど、なるほどこの仕事は通訳かもしれない。

電話で通訳、引率して隣で通訳。

 

けっこういろいろな意味で過酷な仕事環境だし、もちろんペラペラ英語が喋れるわけじゃないから、上手くやれないこともたくさんある。

でも今、けっこう仕事を楽しんでやれている。

こんなふうに思ったのは、社会人になって初めてかもしれない。

お客さんの身の上話や、母国のこと、日本の印象など、いろいろな話を聞く機会があるのも面白い。

今までだったら、面倒だと思っていたと思う。

でも子どもができてしばらく大人との会話の機会が少なかったのもあって、世間話を楽しめるようになった。

 

外国で外国人として過ごす気持ちは、留学経験があるのでよくわかる。

まして家族と一緒に来るなら、子供のことやパートナーの生活のこと、いろいろと心配はあると思う。

 

たまたま人員不足があって出向したけれど、基本的には保育園に預けながらできる仕事じゃないように思う。朝も毎日違う時間に出勤になるし、外回りがメインだし、子供が風邪を引いても簡単に休めない。

だから、長く続けられるかは正直なところわからないけれど、きっと今後の転職にも活かせる経歴になるだろうと自分に言い聞かせて、ここで少し踏ん張ることにした。

 

なんとなく大変になりがちな星回りなのかもしれない。

何にでもいい面と悪い面がある。

なるべくいい面に目を向けてみよう、と思いながら過ごしている。