思うこと

不妊治療を始めて半年、ポリープや卵管留水など、不妊要因が見つかって、これは思ったより長い道のりになりそうだと、思い知らされた。

 

大した症状じゃないはずなのに、こんなに時間がかかっている。

どうして大切な機能であるはずの生殖機能に、

こんなにも簡単に問題が起きてしまうんだろう。ふとそんなことを考えてしまう。

 

人が生きている理由なんてそれぞれだろうけど、そういうものと別に、どんな生き物も、子どもを産んで遺伝子を繋いでいくことは、細胞に刻まれた使命のようなものだと思っていた。

 

だって、タコやイカなんて、子どもを産んだら死んでしまうのだ。

 

死ぬ理由が出産なら、生きている理由が出産でもおかしくないじゃないか。

そんな風に生きている人はいないと思うけど、彼らみたいな生き物だっているのだ。

 

無意識レベルで種を繋いでいこうとする本能みたいなものが存在していて、その為に異性はお互いの体を(時に倫理を越えても)求め合う。

 

「愛する」って奥深い反面、単純に遺伝子を残すための生き物の当たり前の行動じゃないか。今までそんな風に思っていた。

 

でも、ちょっと違ったのかもしれない。

 

そんな本能があったとしても、命はそう簡単には生まれない。そういうことなのか。

あるいは地球上の(もしくはわたしの住む東京という環境の)人口が飽和していて、それを体や脳が感じ取って子どもができにくくなっているとか。。

それとも現代人の生活環境は、もう生物的な限界まで達しているということなのかもしれない。

 

それとも、私がちょっとした欠陥品というだけなんだろうか。答えのない、空虚な疑問。

 

不妊になったおかげで、こんな疑問を抱くようになったのは、これはこれでなんというか、悪くない気がする。

 

普通に子どもができていたら、こんなこと、考えることはなかった。体のことも、いい加減にしか知らなかったはずだ。

知らなかったことを、たくさん知った。

 

なかなか答えのでない疑問に出会うことは、人生を豊かにしてくれる。きっと。

 

こんなことを考えたからか、最近は例え子どもができなくてもいいかなと、心から思えるようになった気がする。それはそれで、なにも自分が悪いわけじゃないんだ、と。

もちろん、欲しいことには変わりはないけれど。

 

でも、上手くいかなくても受け入れられる気がする。

来週はついに手術だ。

 

ではでは。