NAC(Natural Art Clinic)日本橋、説明会

NAC(Natural Art Clinic日本橋での体外受精説明会に行って、たくさんの収穫があった。

思うところや、得た情報などをまとめておこうと思う。

 

まずは説明会について。

 

天井の高い、高級感溢れるビルと待合室の明るさに多少気後れしつつも入室。

説明会を予約するとAMHの検査(女性)と

精子検査(男性)がそれぞれ1,000円で受けられる。その結果を見ながら個別面談もしてくれる。※ちなみに精子検査は、前日までに持ち込むと、当日持ち込むより詳しく分析してくれる。

 

受付を済ませ、申し込んだAMHのための採血をする。

 

説明会は満席だった。

何故ここのクリニックの説明会を受けたかというと、自然妊娠に近づけるために、できるだけ薬を使わずに体外受精をするという方法に興味を持ったからだ。

効率を重視しているはらメディカルクリニックとは違った視点が得られることを期待した。

 

NACは、新橋夢クリニックとともに加藤クリニックから派生したクリニック。体外受精の最後の砦とまで言われているらしい。

 

様々な学術的データを紹介しながらの筋の通った話だからだろう、わかりやすかったし、とにかく先生のお話が上手で面白かった。

 

話のポイントはおおむね2つだったと思う。

 

・薬を使わない採卵方法について

精子をもっと注視すべきということについて

 

ほとんどの病院は、排卵誘発剤の使用を推奨しているが、NACでは誘発剤を使わず、卵子を自然周期で採卵する。

普通に大きくなった主席卵子1つの採卵の他に、未熟なままの複数の小卵子も採卵し、培養して、それを使って体外受精ができるということだった。

 

そして最近は卵子の老化ばかりが指摘されているが、実際には卵子ばかりが特別老化するわけでなく、同じように老化する精子にも注視するべきだということだった。

 

他には、どうしてこういう方針のクリニックを設立したかや、NACの治療法がなぜ他の多くのクリニックと違って革新的なのか、といった説明が中心だった。

 

通った際の治療の進め方、料金、成功報酬制度などについては特に説明がなかった。NACでの妊娠率の実績にもあまり触れていなかったと思う。

 

はらメディカルクリニックとは、重視しているところが違うようだ。

 

説明会終了後、個別面談の順番を待つ間に、卵管や子宮内膜症、内膜炎に権威のある先生と参加者のフリートークタイムがあった。

 

卵管に留水があると、その細菌を含んだ留水が逆流し、着床に影響を及ぼすらしい。

他にも、内膜炎は一般的に行われているような抗生物質で治す方法は完治せずよくないなど、知らなかったことがたくさんあった。

 

わたしは卵管留水があるし、内膜炎も持っているので、これらが原因なのではと思った。

留水があるのに人工授精しても意味がない、とも言っていた。

 

あれ...じゃあ私たちのやっていたことってなんだったんだろう、という疑問が生まれた。

 

ああまた手術しないと駄目なのか、、、

今までの努力はいったい何だったんだ、、

という気持ちでいっぱいになった。

そうこうしているうちに、個別面談に呼ばれる。

 

精子量が少ないんだね、でも濃度はある。いつもこう?」

「ああ、濃ければいいというわけじゃないんだよ。要は満員電車みたいなものだから」

「奇形率がかなり高いかもね。体外受精は難しいかもしれない」

 

ん、何だって??

 

「そう。顕微授精じゃなきゃ難しいかもね」

「奥さんは、うん、まぁこれは問題ないでしょう」

 

え、ええ、顕微授精!?

 

何を聞こうかあれこれ考えたのに吹っ飛んでしまった。

 

ここまできて体外受精まではなんとか受け止めつつあるけど、顕微授精だけはやりたくないと決めていたのだ。

 

誰かが選んだ精子を入れる、というやり方がどうしても受け入れられないからだ。精子の動きを止めてからスポイトで吸い取り、卵子に入れる動画も、なんとも可哀想だと思ってしまった。

 

精密に検査しないと詳しくはわからないとのことだけど、先生からのコメントには驚いた。

 

卵管と内膜炎、さらには顕微授精と、なんだか思ってもみない方向に話が進み出してしまった感じがして、ざわざわした。

 

病院をあとにして、いろいろ話しながら帰る。

 

最終的にNACに対しての私たちの結論は、女性にはできるだけ薬は使わない自然に近い方法かもしれないけど、精子には厳しく、体外受精より顕微授精を推奨しているクリニックだ、ということ。

 

NACが悪いとは思わないけど、私たちには合わなそうだと思った。

 

領収書の明細が出ないと書いているブログをいくつかみたのも不信に思ってしまった要因のひとつだった。(それでなくても他の病院より高額なのだ。内訳はわかっておきたい)

 

卵管や子宮内膜炎は根本治療(手術)をしないと妊娠できないとまではっきり言われて愕然としたけど、落ち着いてから、ふと「本当にそうなのかな?」と思い始める。

 

権威ある先生がいるから、そこに対して特に治療を薦めているのかなぁと勘ぐったりした。

 

はらメディカルクリニックの時に感じた、道筋が見えていた感じから一転、先が見えなくなってしまった。

 

卵管と内膜炎の治療をするべきか?でもいくらかかるんだろう。しかも治療に時間がかかるなら、その分確実に歳は取る。

 

精子の精密検査を受けるべきか?でも結果が良くなくて顕微授精になってしまっては、私たちの意図に合わないので意味がない。

 

しばらくの間、ずいぶん悩むことになった。