休戦、そして再開

体外受精をキャンセルしてから、はや2ヶ月が経った。

4月1日の移植予定を3月27日にキャンセルして、薬をやめて、先日2回目の生理が。

無事にリズムも戻ってきた。

 

コロナの影響が妊婦や新生児にどう出るのか。

ほとんど確かな情報がなく、感染者は加速する一方、しかもリモート勤務もできず出勤していて感染のリスクも高い、という状況で不安がピークに達し、移植をキャンセルすることにした。(その後、4月7日に緊急事態宣言が出てからリモートワークになった)

 

体外受精は、どうしても自然妊娠より意識的に子供を作ったというイメージが強い。

もし子供に何か影響があって生まれてきて、「どうして僕/私はこうなったの?」と聞かれたら、言葉に詰まりそうだと思ったしまったからだった。

仮に原因が確実にコロナとは限らず不明であったとしても、きっとこのタイミングで進めたことを責めてしまうかもしれない。

 

ネットを見ると、それでも続ける人、もうお腹の中にいて選択の余地がない人、ひとまず中止する人、さまざまだ。

確かに時間は待ってくれない。私たちもニュースで見る状況が変化するたびに考え、迷っていた。もちろん正解なんてなくて、誰もが深く考えて出した答えならそれが最善の答えなんだと思う。

 

5月に入り、日々の感染者数も減ってきたあたりから、やっと再開しようかなという気持ちになってきた。

これ以上待つと、何をきっかけにして再開していいか基準が難しくなってしまうとも感じた。

 

コロナと別の話だけど、原先生の訃報はショックだった。正直に言うと、ショックが大きすぎてしばらく再開する気にならなかったとも言える。

とても率直に意見を言ってくれるし、最短での妊娠を最優先に考えてくれた。

コロナの時も、台風の時も、治療者に最善となるようにすぐに対策を立ててメールで連絡が飛んできた。

人を喜ばせるのが好きな先生だった、訃報にはそう書かれていた。

信頼できる先生だった。毎月何度顔を合わせただろう。先生に送り出されたかった、そう思う。

 

もう先生がいないと思うと、病院に行くのがつらい。そういう背景もあって、まずは自然妊娠を目指して再開しようと思う。

 

うまくいきますように。